れじぇメモ

MMORPG黒い砂漠のニッチで雑多な情報を発信!兼自分用メモ

クリティカル段階5より高いとさらにクリ率上がる!?

こんにちは、れじぇないです。

 

タイトル詐欺だと思いますよね? 僕もそう思いますw

 

 

今回は、クリ潜在段階5より高いクリ率がさらに上がるという噂についての真相を解明していきたいと思います。

 

マジで時間ない人は結論だけ見てくれれば大丈夫です!

 

🌟目次

 

経緯

無差別級王者ギルメンに「潜在のクリ段階5より高い時にクリ率って上がるんですかー? そういう記事があるんですけど...」って聞かれたのがきっかけです。

 

↓こちらがその記事 2016年2月投稿で、なかなかお古なようだ...

bdochaaa.blog.fc2.com

検証の先駆者にBIGリスペ!

 

こちらの記事の中で、

結果は…
203回! 20.3%(±2.49%)
95%で17.91%~22.79%なので、高い確率で潜在力5の時の結果よりクリティカルが出やすくなってます…


正直困りました、この結果から
潜在力が5を超えても効果がある。
・リベルト等の装備によりクリティカル率が変わる。
・真Ⅲなどの潜在力突破によりクリティカル率が変わる。

辺りのどれかがありそうです。

 

と結論付けられています。 サクっと読んだ感じ、検証のやり方に問題はなさそうに見えます。

 

 

さて、最近の砂漠は内部数値をどんどん公開してて、潜在クリティカル段階ごとの確率も表記されてます。

潜在力のクリティカル段階とクリティカル率

 

6段階以上で~という話は聞いたことがなかったし、ゲーム内に書いてあることなので、「いや~そんなことはないと思います!」ってすぐに答えちゃったけど、やっぱり気になるので自分で検証していくっ!

 

検証方法

敵のヒット時にクリティカル判定を表示してくれるので、それを目視で数えます(スマホタブレットで、クリティカルの表示回数とスキルを振った回数カウントしていく)。

クリティカル5段階とクリティカル11段階で、それぞれ1000回ずつかかしを叩きます。

 

クリティカル5段階は、シンプルクロン定食+勇壮カルメ水晶で作りました。

 

一方クリティカル11段階は勇壮カルメを積んで作りました。

11に特に意味はないw

 

さあ実際に殴って行こう!

こういう系はやはりかかし安定、絶対命中してくれるしね。

↑こいつはかかしと呼べない、まれに回避するからな! 叩いたのはCC入らないやつですw

自決のかかしをひたすら殴ります。

 

スキルの選定は重要なのですが、探すのも面倒なのでサクサク撃てそうなのにしました。

検証に使うスキル:WZの伝承:マジックアロー

本当はクリ率0%でCT0秒スキルがよかったけど、補正すればなんでもいいや。

 

 

検証結果

 

  理論クリ確率 Crit表示回数 試行回数 実測クリ確率 95% CI lower 95 %CI upper
クリ率5段階 0.3+0.18=0.48 529 1000 0.529 0.498 0.5599
クリ率11段階 0.3+X 492 1000 0.492 0.461 0.523

表の内容を1つずつ説明しますね。

 

・理論クリ確率

 ゲームの表記通りの確率です。 0.3はマジックアローの補正、0.18はクリ5段階時の確率アップです。

この理論値とかかし叩きで得られた実測値を比較します。

Xは11段階でどれだけ上がるかの部分です。 仮定というか予測は同じ18%。

 

・実測クリ確率

かかし叩きで得られたクリティカル確率です。Crit表示回数 / 試行回数

 

・95% CI lower, upper

これはあまり気にしなくていいです。95%信頼区間の下限と上限で、簡単に説明すると、試行を繰り返したとき、95%の確信度で真の値が存在する区間のことです。

Wilsonの信頼区間の計算をGPT4に投げました。一応ローカルのJupyterでも計算が正しいかを確認しました。

 

 

つまり?

クリ5段階 -> 52.9% (95%信頼区間:49.8% ~ 55.9%) (実際=理論値は48%)

クリ11段階 -> 49.2% (95%信頼区間:46.1% ~ 52.3%)

 

あれ、5段階の信頼区間に理論値の48%(スキル補正30%+5段階18%)が入ってないぞ~w

多分1000回じゃ試行回数が足りないんだと思います。

実際、先ほど貼ったブログの方は1500回やってるけど、その方の結果も、今ゲーム内で公開されてるクリティカル段階ごとの確率と少し外れています。

 

ということを念頭に置きつつ、本題の5段階の真の値48%と11段階の比較をしていきます。

11段階の方は...

49.2% (95%CI: 46.1%~ 52.3%)

11段階は5段階の理論値48%に近い値になりました!

Q. もう1回やったらさっきみたいにズレたりしないの?

A.  試行回数が足りなそうなのでその可能性はあるが、本題は「5段階と有意差があるか」なのであまり関係ないです。有意差については下のおまけ1を参照してください!

 

こちらの記事では、5段階は16%(実際はご存じの通り18%)と結論付けられたので、

7段階で観測値が20%と算出されたら、そりゃ「5段と7段で違う!」って思っちゃいますよね。

全ては誤差の範疇ということでしょう(*‘ω‘ *)

 

お時間ある方は1万回試行をやってみてください。

 

結論

5段階よりクリ段階を盛っても効果はない!

 

だろうね! ではノシ

 

 

以下は踏み込んだ話なので読まなくて大丈夫です。

 

おまけ1 - 5段階と11段階で本当に差がないのか統計的に調べる

統計的仮説検定を一応しておこう~

帰無仮説を「5段階と11段階のクリティカル確率は差がない」とし、対立仮説を「差がある」とします。

統計的仮説検定の結果、2標本Z検定の統計量は約1.655で、p値は約0.098でした。

z検定 - python (jupyter)

有意水準0.05よりp値が高いので帰無仮説を棄却できません。

よって、帰無仮説を受容し、クリティカル段階5段階と11段階のクリティカル率に有意差はないことが分かりました。

 

おまけ2 - 試行回数が少ないとだめなの?

だめです。真の値と実験で得られた推定量で差がでます。

以下のグラフでは、ベルヌーイ試行(2択の試行、コイントスとか)において、試行回数を0から10,000回まで増やしたときの真の確率とのずれを示しています。

グラフの右側、つまり試行回数が多いほど誤差が0.00に近づいていることが分かります。 大数の法則って言います。

 

今回の検証でも、クリ5段階で理論値が観測値の信頼区間から外れてたので、1,000回じゃ十分に適当な推定量を得られなかったのかなーと思っています。